アヌシー観客賞受賞、カンヌ2025公式出品!「LITTLE AMÉLIE」プロデューサーインタビュー

TGFM 2023 参加作品『Little Amélie』がアヌシー国際アニメーション映画祭観客賞を受賞しました。 TGFMはプロデューサーであるClaire La Combe (Puffin Pictures) とNidia Santiago (Ikki Films) にインタビューを実施しました。

TGFM: 今年のアヌシー国際アニメーション映画祭での観客賞受賞おめでとうございます!フィルムメーカーにとって本当に価値ある賞ですよね。この作品が観客にこれほど愛された理由は何だと思いますか?

この映画は、自分が世界の中心ではないということを理解し始める、2歳半の女の子アメリの冒険を描いています。アメリは世の中に適応するために奮闘します。私たちは皆、たとえその年齢のことをあまり覚えていなくても、この成長の過程を経てきました。この映画で最もインパクトがあるのは、カメラとカメラの視点が常にアメリの高さにあり、すべてのドラマ(または喜び)が彼女の目を通して語られることです。本当に没入感があります。そして観客に幼い頃のたくさんの記憶を思い起こさせます。人々はこの幼少期の感覚に本当に感動するのです。

© 2025 LITTLE AMELIE Maybe Movies – Ikki Films – 2 Minutes – France 3 Cinema – 2 Minutes – Puffin Pictures – 22D Music Group

TGFM: TGFM 2023への参加は「リトル・アメリ」の完成にどのように役立ちましたか?また、「リトル・アメリ」が日本で公開されると聞いていますが、その経緯を教えてください。

TGFM 2023では、たった3日間 にたくさんの興味深い人々と出会いました。TGFMでの1対1のミーティングでも、またそれ以外でも、アニメーション業界の関係者と語り合う時間がありました。日本と関連のあるプロジェクトを探している多くの国際配給会社とも出会いました。例えば、MODERN FILMS のEve Gabereauは「リトル・アメリ」をイギリスで配給予定です。彼女がこの映画を購入したのは今年のカンヌですが、TGFM 2023でミーティングをしていたことが重要でした。また、本作の音楽を担当した福原まりさんと音楽プロデューサーの渡辺さんと直接お会いすることもできました。対面でのミーティングはかけがえのないものです。この映画のセールスエージェントであるGOODFELLASもTGFMに参加しており、彼らのプロフェッショナルなネットワークのおかげでTGFM参加が非常に実りあるものになりました。彼らはCOMSTOCKの中川氏とのミーティングをセッティングしてくれ、現地で直接お会いして、より深い議論を交わすことができました。

© 2025 LITTLE AMELIE Maybe Movies – Ikki Films – 2 Minutes – France 3 Cinema – 2 Minutes – Puffin Pictures – 22D Music Group

TGFM: この映画は6月25日にフランスで公開され、「リトル・アメリ」のサウンドトラックも同じ日にリリースされます。オリジナルスコアは先ほど名前の挙がった日本のアーティスト福原まりさんが作曲されました。どのようにして彼女の音楽と出会ったのですか。文化が違う中で、彼女と仕事をする上で大変だったことはありますか?

アーティスティックチーム全員が日本のアニメ制作について深い知識を持っており、映画のアートディレクターであるEddine Noelが福原まりさんの世界をチームに紹介してくれました。Eddineは水尻自子監督の短編映画「FUTON」のために彼女が作曲した楽曲を本当に気に入っていました。2020年にアメリのパイロット版でコラボレーションを始めました。遠隔で作業していたにも関わらず(まりは日本、私たちのクリエイティブチームはフランス)、私たち全員が彼女が作った最初の楽曲の大ファンになりました。フランス側も日本側も、芸術的なセンスが優れた人材に恵まれて幸運でした。言葉の壁はあったものの、芸術に対する感覚や価値観が共通していたのでうまく理解し合えました。また、まりは日本の伝統楽器を積極的に取り入れてくれました。本当に素晴らしいことでした。ただ残念だったのは、音楽制作における日本の資金パートナーを見つけることができなかったことです。まりはフランスからの限られた予算で作業せざるを得ず、私たちはクリエイティブチーム全体を一箇所に集めることができませんでした。それが最も困難な部分で今でも悲しく思っていることです。

TGFM: この作品はアメリ・ノートンの自伝小説『チューブな形而上学』を基にしており、日本での幼少期の記憶を独特な感性で詩的に描いています。なぜこの小説をアニメーション映画にすることを選んだのですか?

この映画化のアイデアは、18歳のときにその本を読んでいたリヤン=チョ・ハン監督によるものでした。2018年に彼は私たち(Ikki FilmsとMaybe Movies)とマイリス・ヴァラード監督に声をかけ、子供時代とその壊れやすさに対する繊細な感性を持ち込んでくれました。幼少期と人生初期の苦労を思い起こさせる特別な感覚~つまり、成長物語、多くの色彩豊かな詩、高い感受性~を表現している作品です。私たちはプロデューサーとして、このファンタジックな自伝作品を映画化するという挑戦は、アニメーションこそが最適であるということに全員が同意しました。

© 2025 LITTLE AMELIE Maybe Movies – Ikki Films – 2 Minutes – France 3 Cinema – 2 Minutes – Puffin Pictures – 22D Music Group

TGFM: アニメーションは子供やアニメ愛好家だけのものという認識は今や過去のものとなりました。本作も子供も大人もそれぞれに楽しめる作品です。今後お二人はどのようなプロジェクトに取り組みたいですか?または進行中のプロジェクトがあれば、お話しできる範囲で教えてください。

私(Claire La Combe)の方では、Maybe Moviesで8年間働いた後、最近ブルターニュに「Puffin Pictures」という会社を設立しました。コミュニティで生活する水鳥(Puffin)にちなんで名付けました。具体的には、3歳から103歳まで、つまり幅広い年齢層が楽しめる長編映画を開発しています。世代を超えて共有できる映画が必要だと考えているからです。私たちは常に、家族全員がそれぞれに楽しむことができるタイプの映画を探しています。現在、「人生の幸せを明かすことが仕事」である7歳の女の子「アデリデロ」を主人公にした子供向けの企画を開発しています。もう一つは、アニメキャラクターが登場する8歳以上向けの実写長編映画(ロジャー・ラビット風)で、親しい友人を失うこととそれに幼い頃にどう対処するかというテーマを扱います。
Ikki Films(Nidia Santiago)は、幅広いスタイル、テーマ、観客層に向けた作品を扱います。現在、Matisse Gonzalezの「Cursed Children」に資金提供しており、これは10歳以上向けの成長映画で、祖父の最も暗い秘密を発見し、家族を襲った呪いを破るためにそれを解き明かす10代の少女キキの物語です。「Kolaval」は刺繍師の家族の中で戦士としての道を見つけようとする少女についての家族向けの映画(7歳以上)です。そして「The Autonauts of the cosmoroad」は、Julio CortázarとCarol Dunlopの同名の本を基にした実写映画です。また、大人向け(The hall of fail)と子供向け(Mutants)の2つのアニメTVシリーズも制作中です。他にもいくつかのプロジェクトがあります。

TGFM: 将来TGFMに参加したいプロデューサーへのアドバイスがあれば教えてください。

ヨーロッパとアジアのマーケットはとても異なるので、強いアイデンティティを持つ企画を、協働したい特定の地域をターゲットにすることが重要です。そのエリアを熟知した国際セールスエージェントと共にTGFMに参加することも、ミーティングを実りあるものにするのに役立ちます。参加目的を明確にし、それを直接伝えることも重要です。TGFMではすべてが完璧に組織されていたので、ごくごくまっとうな「準備をしっかりと」以外にアドバイスはありません。改めて、この特別な機会をありがとうございました!

Claire La Combe (Puffin Pictures)
Nidia Santiago (Ikki Films)